剣道防具の手入れの仕方、徹底解説!剣道家を悩ます臭い問題もこれで解決

剣道防具の手入れの仕方、徹底解説!剣道家を悩ます臭い問題もこれで解決

 

防具をどのようにお手入れされていますか?

決して安い買い物ではない防具ですから、大切に取り扱って長持ちさせたいですね。

この記事では、防具のお手入れの仕方から、剣道をする人なら誰もが悩まされている臭いについての対策までまとめていきます。

目次

  • 防具のお手入れの基本

  • 普段のお手入れ
     
    面のお手入れ方法 

    小手のお手入れ

    胴のお手入れ

    垂のお手入れ

  • 水洗いするとき

  • 専門業者に洗ってもらう

  • 汚れの予防対策

  • 防具のメンテナンス

  • 各防具のチェックポイント



    小手





防具のお手入れの基本

1. 使ったらすぐ拭く

稽古などで防具を用いた後、次に使う時まで防具袋に入れたままにしてはいませんか?
汗などで濡れたままにしておくと、悪臭やカビ、さびの元になります。防具を使った後は、清潔な手拭いなどできれいに拭いておきましょう。

 

2. 陰干しをして、乾燥させる

直射日光はNG。
干す時は、風通しの良いところで陰干しするようにしましょう。
防具のいろいろなところには生革が使われています。それらを直射日光に当ててしまうと、硬くなり、摩擦などで切れやすくなってしまいます。

 

3. 消臭剤をかけておく

剣道でどうしても避けられないのが臭い問題です。
どうしようもないほど臭ってしまう前に、こまめに対策するようにしましょう。天然由来成分の剣道用の消臭剤がおすすめです。きれいに拭いたあと、消臭剤をかけておけば、かなり臭いは少なくなります。市販の消臭剤もよいですが、化学物質により変色などにつながる恐れがあります。

 

4. 防具を休ませる

防具はきちんと休ませながら使うことが長持ちの秘訣です。
靴などもそうですが、一つのものを使い続けていると、その分傷むのがはやくなってしまいますよね。二組の防具を交互に休ませながら使うことができれば、どちらも長持ちするでしょう。二つも防具を揃えるのは難しいという方は、小手だけでも二組用意するのがおすすめです。

 

5. 修理は早めに

このくらいならまだ大丈夫、と、壊れたままの防具を使うと、思わぬ怪我や事故につながる恐れがあります。また、少しの破損のうちに対処すれば、修理程度で済むものも、激しく壊れてからではもはや買い換えるしか手立てがなくなることも。特に、小手はできてしまった穴がまだ小さいうちに修理した方がいいでしょう。





普段のお手入れ

■面のお手入れ方法

1. すぐに拭き取り陰干し

面は、使用後すぐに手ぬぐいなどで内輪や面金の汗を充分に拭き取り、陰干ししましょう。汗がついたままになっていると、面金に傷がついている場合、ものによってはそこから錆びてしまうこともあります。陰干しすることで藍染めの藍や革の痛みを軽減できます。

 

2. 特に汚れているところ

特に汚れているところは、歯ブラシなどで軽くこすり、固く絞った手拭いなどで丁寧に拭き取ります。汗が乾いて塩をふいてしまうことがあるかと思いますが、そんな時は、まず霧吹きで塩がふいている周辺までしっかり濡らし、それから拭き取った方がいいでしょう。塩の部分だけを拭き取ると、そこだけ藍染めが落ちてしまう可能性があります。

 

3. 風通しの良いところで保管する

次に使うときまでは、風通しの良いところで保管するようにすると、カビ等を防ぐことができます。



■小手のお手入れ

1. すぐに拭き取り陰干し

手の内の革をしっかりと伸ばした後、外側だけでなく内側まで、かたく絞った手拭いなどで、汗などをしっかり拭き取ります。面と同様、干すときには、直射日光には当てず、陰干しするようにしましょう。

 

2. 臭い対策はこまめに

特に小手は、放置しておくと、強烈な臭いを放ちます。きれいに拭いた後には、消臭剤をかけてこまめに臭い対策を行なっておくとよいでしょう。



■胴のお手入れ

1.から拭きし、油で保護

他の防具に比べれば、あまり汗を吸い込まない胴ですので、使用後にから拭きをしておくくらいでよいでしょう。胴胸がパサパサになっているような時は、柔らかい布などでミンクオイルをつけてあげると、つやが復活します。その際には、オイルのつけ過ぎに注意してください。シミになったり、カビの原因になったりしてしまいます。

 

2. 傷が気になるとき

胴についてしまった傷が気になる場合は、柔らかい布などで、胴台保護油をつけてあげると、光沢がよみがえります。よく、研磨剤で磨くと書かれていることがありますが、少しとはいえ結局は、表面の漆を削っていることになるので、できれば避けたほうがよいでしょう。




■垂のお手入れ

1. すぐに拭き取り、陰干し

面や小手の汚れのほうが注目されやすいですが、防具の洗濯業者さんによれば、一番汚れが出るのが垂らしいです。特に、腰周りの汗汚れが激しいので、使用後は濡らした手拭いなどでよく汗を拭き取り、陰干ししましょう。

2. 垂ひもにはアイロンを

何回も垂ひもを結んだりほどいたりしているうちに、だんだんひもがよじれてしまいますよね。そうやってよじれたまま使用していると、その部分がこすれて切れやすくなってしまいます。アイロンをかけて伸ばしておくと、長持ちします



水洗いするとき

時には、思いっきり水洗いしてさっぱりしたいですが、注意しなくてはいけないポイントがいくつかあります。

1. 水の温度に注意

雑菌の消毒に、と熱湯で洗いたくなるかもしれませんが、革は熱に大変弱く、熱を加えると縮んで、切れたりしてしまいます。洗うときには、ぬるま湯を用いるようにしましょう。

 

2. 革を水につけない

防具には、あちこち生革が用いられています。
革は水につけると、乾かした時に縮んでしまうので、防具を水洗いするとしても、革の部分は水につけないようにしなければなりません。その点、垂はあまり難しい材料が使われていませんので、洗いやすいかもしれません。

 

3. 乾燥する際、熱を加えない

洗濯後は、直射日光には当てず、風通しのよいところで陰干しします。
なかなか乾かないので、乾燥機やドライヤーなどで一気に乾かしたくなるかもしれませんが、上記の通り、革に熱を加えると縮んでしまいます。乾燥を早めたいときには、短時間ならドライヤーなどの送風機能で、熱くない風を当ててあげるとよいでしょう。

 

4. 洗濯機を使用するのは自己責任で

洗濯機は基本的にNG。
防具は基本藍染めですし、いろいろなところに生革が使われていますので、洗濯機の中が藍色になったり、洗濯の際の衝撃などで皮が切れてしまったりすることも考えられます。壊れてしまうこともあるという覚悟で、自己責任で行ってください。


専門業者に洗ってもらう

防具をきれいに洗ってくれる防具専門のクリーニングもあります!
BUSHIZOでは「剣洗」さんにお願いをしています。

 

汚れの予防対策

そもそもあまり汚れをつけなければ、洗う手間も少なくなりますよね。
小手下手袋や顎汗取りなどを着用することで、汗や皮脂が防具につくのを少なくすることができます。特に、女性の方におすすめなのは、面インナー。面の内輪にファンデーションなどがつくのを防ぎます。


防具のメンテナンス

チェックは稽古の後に

日頃から防具のメンテナンスは充分にしておきましょう。
稽古の前後、お手入れ時に確認することがおすすめです。試合や審査など大事な場面の直前に気づくことがないように、以下の点を確認しましょう。


各防具のチェックポイント

■面

・面紐、面乳革がきれかかっていないか

・面金のかしめや物見がゆるんでいないか

・面縁の革が傷んでいないか

・止め革が切れかかっていないか

・内輪や天地がずれたり傷んだりしていないか

 

紐や革の交換は自分でもできるかもしれませんが、それ以上は防具屋さんで修理が必要となります。

 

小手

・小手日もが切れかかっていたり、ずれたりしていないか

・手の内の革が破れたり、穴が開いたりしていないか

・手の甲や親指のほうの革が破れたり、穴が開いたりしていないか

 

小手は穴が開きやすいですが、穴が小さなうちに補修しておけば、比較的簡単に修理することができます。あまりに大きな穴になると、修理も大変になりますし、場合によっては試合に出られなくなることもあるようですので、早め早めの対応をとるようにしましょう。

 

・胴紐がきれかかっていないか

・胸乳革や胴乳革が切れかかっていないか


・垂紐の途中や付け根が切れかかっていないか

・大垂、小垂、前帯の止め革が切れかかっていないか

 

どの防具でも、ひもや乳革は自分でも交換できるかと思いますが、それ以上の不具合は防具屋さんでの修理が必要です。

不具合が生じてからではなく、日々防具の確認がおすすめです。

そのためにも、何でも相談できるなじみの防具屋さんを身近に一軒持っておくといいかもしれませんね。



一流は道具を大切にする

(画像:全日本剣道連盟)

 

剣道界のレジェンドとも言われる内村良一選手は、防具の取り扱いが大変丁寧で有名です。あのイチロー選手も、「一流はみんな道具を大切にする。道具を粗末に扱う人は一流になれない。」と言っています。

また、道具を大切にする選手は、現役生活が長いという説もあったりしますよね。

剣道が強くなるために、また、長く剣道を続けていくためにも、防具を大切にする習慣はつけていきたいですね。

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